イギリスの新札はツルツルでくっつきやすく使い辛い!
イギリスで近年新しく切り替わった10ポンド札と5ポンド札、これって結構めんどくさい!
以前の紙製お札ではなく、ツルッとしたプラスチック素材。

お店の売り上げを数える人が「も〜、やり難い!」と嘆いていましたが、それもよく分かります。
こちらがお金を払うときも慌てて財布から10ポンド札を数枚出した際に、「1枚多いですよ」と返してもらったことも数回ある。
(店員さん、正直!感謝、涙)
イギリス政府が新札切替に踏み切った理由は2つ
政府が新札を導入した大きな理由は2つあります。
一つは偽札が横行していたこと。
同時進行で1ポンド硬貨も新しくなりましたが、とにかくイギリスには偽札、偽硬貨が市場に多く出回っていて政府は手を焼いていた。
新しいお札はプラスチック素材で印刷も透かしも特殊な技術で簡単にコピーをできないようにしてある。
2つ目は紙のお札が古くなるのが早いこと。
「汚ったないこの札!」
「何でお札にボールペンで計算を書き込むんだ!」
「また色マジックで大きく印がつけてある!」
大事に扱わないのでお金の破損がひどい
とにかく一般にお金そのものを大事にしない。
お釣りでもらったときも、あまりに破損がひどくてその場で取り替えてもらったことも1回2回ではないです。
イギリスで買い物の際、破損していたり怪しい位に汚れているお金を渡されたら、必ずその場で取り替えてもらいましょう!
これ、鉄則です。
で、破損しづらくニセ金が作り難いタイプのお札と硬貨の導入となったわけです。
(20ポンド、50ポンド札はこれから切り替わっていく予定)
これからは現金よりも電子マネーの時代が来る?
クレジットカード支払が一般的になっていても、露店など、やはり現金が要るところもある。
カード支払には手数料がかかるので少額は使えないところもあるし、小さな個人商店に負担をかけたくない。
スーパーの自動精算機の前で並んでいると、スタッフが
「カード支払いの人、前に進んでください!」
と呼びかけることが多い。
機械でも現金を使えるものと使えないものに分けてあるところもあります。
そうすると、スーパーにもよりますが、意外にもカード支払いの人がそう多くないのを感じます。
年配の人などは現金を好む人も多いし、日銭を現金でもらう人もいる。
まだまだ現金の需要は高そう。
そして私たちは日々、この扱い辛いお札と戦っている、というわけです。
折り目のついた新札が自販機に入らない時の裏ワザ!
新札はプラスチックシートなので折れにくいのですが、一方一度折った跡が付くと取れ難いという反面もある。
先日、地下鉄駅でオイスターカード(SUICA やPASMOのようなプリペイド乗車カード)にお金を足そうとした時の事。
緊急用に定期入れに入れておいた10ポンド札を自販機に入れたら、これが何度入れても戻ってきてしまう。
「あ〜、しばらく入れっぱなしだったからなあ」
しっかり折れ目が入っていたりすると、スーパーでも駅でも自販機はお札を拒否することがよくあります。
札の折れ目を反対に折ったり伸ばした試したけど3回ぐらい自販機にダメ出しをくらいました。
どうにかならないの!?折れ目のついたお札
「あ〜急いでいるのに〜、仕方ない、カードを出すか」と焦ってカバンを開けようとした時、
「手伝いましょうか」と駅員さんがやって来ました。
見てたんでしょうね。(早く来てくれ!)
とっ!
手を出されるままに私が持っていた10ポンド札を渡しました。
するとその駅員さんは、
「ディス イズ ザ トリック!」
と言ってイキナリお札を手でクシャクシャっッと握りしめるではないですか!
さらにソレをぎゅっと丸い小さな玉にしてからお札を手の平で引き伸ばしました。
スゴク手慣れている。
「そうやるんですかあ〜」(口あんぐりのワタシ)
「そうなんだよ〜」(嬉しげな駅員さん)
そして彼が全体にシワがついた10ポンド札を自販機に入れると、今度はスンナリ入るではないですか。


正にトリック。
日本人とイギリス人、お金に対する態度はまるで違う
「お金は大事に扱うもの。粗末にしたらバチが当たる」
こうした日本のモラルの元に育った身としては一瞬ショックな光景でした。
が、ここはイギリス。
考えてみればプラスチックに切り替わる前の紙幣の時代にもこうしたことはあった。
銀行の自動機でお金を引き出す時、たまに新札ばかりが出てくることがありますね。
ある時夫が、出てきた数枚の新札を扇のようにズラして、全部に1、2回シッカリと折り目を入れたのを初めて見た時は
「えっ、お札を斜めに折るなんて!」と驚いたものです。
オット曰く、


そう聞いて「なる程なあ」と感心すると同時に、
「道理でイギリスのお札がどれもヨレてる訳だ」と納得もしたのです。
イギリスでお札を使う方、こうなったらどんどんクシャクシャにして使い倒しましょう。
せっかく切り替わったのにもう偽札が出てるそうですから、今のお札もどれだけ続くのか分かりませんよ〜。
(なんか身もフタもない話だ)
お札といえば、縦向きデザインの北アイルランドのお札も魅力的です!