ロックダウン第2回目突入のイングランド。前回と何が違うの?いつ終わる?

イングランドが2度目のロックダウンに。前回と何が違うのか?

ついにと言うか、やっとと言うか、

「今頃になって遅い!」と医療従事者から非難を浴びながら発令されたロックダウン。

やるならば学校が中休みになるハーフタームには始めておくべきだった。
2週間行動が遅い。いつもながら。

兎にも角にも11月5日から始り、最短でも4週間は続くとの決定だ。

歩けるうちに外の空気を満喫しよう

ロックダウンになる前に散歩に行こうよ、と友達とハムステッドヒースへ。

雨ばかり多いこの所の天気。
それがロックダウン直前になってパーっと青空が広がるとは。

「まあこんな時は空でも見上げて」と天の上の人が言っているのかも知れない。

学校はそのまま続ける決断

「授業中は先生も生徒もマスクしてないんだって〜」
セカンダリースクールに通う息子くんの話だ。

今回のロックダウンは、前回と大きく違うのは学校はそのまま続けることだ。
リモート授業は、大学では多く行われている。

だが小学校やセカンダリースクール(中高にあたる)はそのほとんどが、学校での授業だ。

息子くんの学校の場合、廊下ではマスク着用義務。
てか、廊下のみ。

クラスで誰か感染者が出たら、半径2メートル以内の席の子は2週間自宅隔離
などのルールはあるそうだ。

対策ルールも学校で違う

だがこのルール作りも学校に任されており、それぞれによって対応も違う
ハッキリとしたガイドラインや強制力はない。

「でもまあ、それ以外はそれまでと変わらず普通だし」

「バスか電車で通学してるけど、マスクしてない人も多いって言うのよ。一応義務なのにね」

先日の朝、車で送って行ったら交通渋滞が凄くて、遅刻ギリギリだった。午後のラッシュもひどいし、考えることは皆んな同じね」

息子くんにも、あんまり当てにならないから次はもういいよと言われたらしい。
お互いに気を使い合う、母心とムスコ心であった。

人の意識を変えるのは難しいと分かって入るけれど

そういえば前回電車に乗った時も、行きも帰りもマスクをしない人達もいたなあ。

ボトルのドリンクをちょびちょび飲みながら、片手でスマホをいじる20歳ぐらいの女の子、

小学生の子供2人を連れバギーに赤ちゃんをのせたお母さんもいた。
子供達は決してキレイとは言えない電車のシートに手をつきながらスナック菓子を食べていたっけ。

通学する中高生達も大体がお喋りしながらグループで歩いている。
皆んな、肩がくっつく距離だ。

どちらもコロナ以前にはごくごくありふれた光景だ。

「でも今この時になあ〜」と思わぬでもない。

日本とイギリスでは人の対応がこんなに違う?

それでも気にかけない人は気にしない。
特に若い世代は「自分たちは大丈夫」と信じている人も多い。

「でも感染を拡大させたらマズい」とまでは考えられない人も同様に多い。

日本や韓国が感染率が低いのは、「アジア人はコロナで重篤になりにくい説」とは別に、やっぱり衛生観念が全く違うんじゃないか、と考えずにはいられない。

あ、ヨーロッパの人だってキレイ好きな人はとてもキレイ好き。
そこのところははっきりしている。

でも日本の場合、別に義務化されているわけでなく、ヨーロッパのように罰金があるわけでもないのに、ほぼ100%の人がマスクをしている。

外ではマスクをしている人の方が少ないイギリス

仮に外でマスクをしても、土足のまま家に入る人もまだまだ多いに違いない。
それが一般の生活習慣なのだ。

強制されるよりは自分の意思で動くイギリス人?

習慣の違いはもとより、「こうあらねばならぬ」と言う社会的なプレッシャーも薄い。

「人それぞれ」なのだ。
それがイギリス社会の良いところでもあるのだけど、「皆んなで守ろう」的なキャンペーンには弱い。

ことある時に協力し合う力の強いイギリスの人々ではあるけれど。
個々の生活はまたそれとは別のもの。

自分はこれを信じるからやる、と強制されているからやる、の間には態度に大きな違いがでる。

政府もそれを分かっているから、厳しい罰金措置に出たのだけれど。

大学生に120万円の罰金措置

実際先日は大勢のパーティーを催した大学生4人が、一人につき1万ポンド(約120万円)の罰金を課せられた。

こっそりどこかの家で、だったらしいが、50人以上も集まってこっそりも何もあったものではない。
この辺が笑っちゃうんだけど。

誰かに(ご近所さんであろう)通報されて警察がドアをこじ開けたと伝えられている。

親に請求書が行かないことだけを願う。

多分こうしたことはまだまだおこるに違いない。
クリスマスも近いしね。

学校以外は規制も前回と殆ど同じ

今回のロックダウンで、ヨソのお宅を訪ねるのは基本禁止だ。
一人暮らしの人、介護が必要な人など条件付きで別な場合はあるが、夏の頃のように「6人以内なら」と集まることはもうできない。

庭でなら屋外だから、もNG。

美容院、ネイルサロン、ジム、娯楽施設、生活必需品以外の店などが閉まるのは前回と同じ。

レストラン、カフェ、パブなどはテイクアウェイのみの営業。

あ、歯医者さんは開いている
前回のロックダウンでは歯痛で苦しんでいた人が多かったらしい。

政府は何よりも若い世代が感染を拡大させていくのを懸念している。
特に10代後半から30歳ぐらいの感染者が飛び抜けて多いのだ。

イギリスはどこへ向かっていくのか

しかし学校を続けながらどれだけこのロックダウンに効果があるのか。
それは数ヶ月後になってみないと分からない。

イギリスはこれからどんな方向に向かっていくのだろうか。
まるで予想がつかない。

それでも何とかなるものだ、と信じてはいるけれど。
人は何とかするものだ、それなりに。

普通が特別と思える、それもまたありがたいこと

ヒースの木々は戦争を超え、自然災害を超え、社会が大きく変わるのを見てきた。

そしてまた朝は来る。
そう言っているだろうか。

TOMORROW IS ANOTHER DAY」スカーレット・オハラも言っていたではないか。
「TOMORROW WILL BE A GOOD DAY」キャプテン・トムも言っている。

「また晴れたら散歩しようね」と言い合って、友達と別れた。

外で飲むコーヒーは旨い。
また楽しみたい、こんな風に。
普通が特別と思える、それもまたありがたいことかも知れない。

ロックダウンはいつ終わるの?

ところで5日からロックダウンに入ると言うので、4日の日中買い物ラッシュと夜の繁華街の賑わいと言ったら凄いものだったらしい。

BBCのニュース記事と併せて掲載された写真では、何のイベントかと思わせる人数が通りに溢れている。
もちろんロンドンだけではない、イングランド各地でのことだ。

主に若い人達だけれど、早くもサンタの格好をした人も混じり、ほとんどお祭り気分と言ってもいい。
何を祝っているんだ?

ロックダウンが開けるのは一応12月2日、とはなっているけれど。
これも今後の様子次第だ。

早くも延長の兆し?

うーむ。
まあ、この調子じゃね〜。