「10月20日はサスペンダーの日」にギョッ⁉︎ イギリス英語でサスペンダーの本当の意味は?

10月20日はサスペンダーの日にギョギョッ⁉︎ イギリス英語でサスペンダーの本当の意味は?

10月20日はサスペンダーの日と聞いて驚きました。

Koppa
え?
え?

本当かな、と日本語で「10月20日 何の日」とググると、

新聞広告の日、
リサイクルの日、
頭髪の日、
世界骨粗鬆症デー、

等など色々出ています。

でもサスペンダーは出てこない。

一方英語で「Suspender’s Day」と引くとアメリカのサイトにありました。

そうだろうな。

サスペンダーといえば、ズボンを吊り下げるアレ、
今では実用目的ではなく完全にファッションの一部ではありますが。

あれをサスペンダーと呼ぶのは日本でも一般的。

でもイギリスではメンズコーナーで「サスペンダーが欲しいのだけど」とは決して言わない。

私はこれをイギリスに来てから学びました。
ちょっと恥ずかしい思いをして………

それはロンドンに来たばかりの頃に通い始めた英語教室で。

授業で何の話の流れだったか、先生が自分の着けているサスペンダーに指を掛け、
「これはなんて呼ぶか知ってる?」

そこで私はさっと手を挙げ、
「サスペンダーでしょ!」

先生は私の顔を見て1秒ほどの沈黙の後、

「キミは女性だから、店に行って、”サスペンダーはどこにありますか?” と聞いても問題ないけど」

と口の端で笑ってから、

「これは英語ではブレイスィズ(braces)と言う。アメリカンではそう言う呼び方もあるかも知れないが」

それからサスペンダーはイギリスでは何を指すのかサラッと説明してくれました。

イギリスではサスペンダーと言えばアレです、

腿までの長さのストッキングを、落ちないようにパンツに止めておくためのガーターベルト。

サスペンダー = ガーターベルト

そうだったのか!!

ファッションの一部として今あるような(ズボン吊りの方の)サスペンダーが作られたのは1820年にも遡るのだそう。

最初は単にズボンが落ちないように吊り下げるのが目的だったものが、徐々にファッションアイタムとして定着していきました。

その後の流行り廃りはあれど、1920年代のスタイルには欠かせないアイタム。
30年代の禁酒法時代でもお馴染みの格好です。

映画「アンタッチャブル」では男性は皆んながみんな、サスペンダーをしていたように思う。
時代の背景に色を添えて、とてもスタイリッシュに見えました。

カッコイイ人がサスペンダーをしてると男前が更に2割ぐらい上がるような気がする。
またキャラクターの個性が強い人にも合う、と思う。

エリオット・ネスがすればさらに正義感が強い人物に見え、
アル・カポネがするとさらに悪いヤツに見える。

チャップリンがすればさらにコミカルなキャラの印象を強くする。

また子供が半ズボンでサスペンダーをするとすごく可愛い。

帽子と合わせたりするとちょっとレトロ感もあり、みんなクリストファー・ロビンになっちゃう。

10月20日がサスペンダーの日と決めたのはアメリカファッション業界に違いないけれど、年齢に関係なくどんどん使って欲しい。

こちらの目にも楽しいし。

イギリス英語とアメリカ英語の違いは大きくなっている?

ところでオットに、私がサスペンダーの意味を初めて知った時のエピソードを話した時のこと。

そういやアメリカではズボン(trousers)のことをパンツって言うよなぁ」

「ややこしいし、パンツの上にパンツを履くなんて変だろう、どう考えても!」

と何だか憤ってました。

(でもタイツの上にパンツはあるよね、スーパーマンとか)

違う言語の間でよくある「ロスト イン トランスレイション」。

ブリティッシュ イングリッシュ VS  アメリカン イングリッシュ、

昨今の違いはますます大きくなっていると言うけれど。

些細なことなんだけどさ。
でも確かに紛らわしいよねー。