ポストコロナで生きる道を考える。私たちが迎える変化は悪いことだけなのか?




4月5月と記録的な好天気を記録したイギリス、5月の降雨量は記録的な少なさだったという。

水不足は困るし農家の方々などには大きな打撃、苦労されているのだと思う。
でも3月の終わりにロックダウン生活を余儀なくされた私たちには救いの天気だった。

ロックダウン生活に入った頃は、外出が厳しく制限されるようになっていた。

“ジョンソン首相
メンタルヘルスも大事だから屋外での運動は良しとする。
ただし1日1回、家から歩いて行ける範囲内に限る。
一人か,一緒に住む家族(パートナー)とのみで!

幸い我が家の近くにはハムステッドヒースという広大な丘を中心としたエリアがある。
夫と二人、早朝ウォーキングで1日を始める生活が始まった。

それからまる2ヶ月、雨でウォーキングに出なかったのは2日ぐらいだったろうか。

特に4月はエイプリルシャワーという言葉があるくらい雨が多いのが当たり前な月だ。

Koppa
毎朝晴れてるなんて殆ど奇跡!

今思えば毎朝続くこの習慣が、思いもよらぬほど長く続く事になったロックダウン生活中
どれだけ助けになったことか。

毎朝5時半に起きて15分で家を出てヒースに向かう。

3月のイギリスの朝6時なんてまだ真っ暗だしかなり寒い。
始めたばかりの頃は、ビュービュー風に吹かれながら、何でこんな寒い思いして真っ暗い中を歩かなきゃならんのだと思った。

最初はこの出だしがとても辛かったのだが、それでも歩き始めれば体も慣れてくる。

「眠くても目を擦っちゃダメ!」
とお互いを諫めながら歩いている間にも、徐々に東の空が明るくなってくる。

その日の天候具合によってその色も青だったりピンクの朝焼けだったり様々だ。


Koppa
あの中から剣を持った手が上がって来そうだよねー

丘の上を登っていくと、向こうからダイヤモンドみたいな閃光がピカーッと差してくる。

その強い光と空の深い青との対比が鮮やかで美しく、圧倒される。

肌に刺さるようにピリピリと感じていた冷い空気が急に温かみを帯びて全身を包み込む。

鳥の声が賑やかになり、一斉に世界が輝きだす。

地球がこんな美しい自然に恵まれているのはなんと素晴らしいことか。

先の全く分からない状態で、一つ確かなものがあるとすれば、私達はこの自然に生かされていることだ。

当たり前のように毎朝太陽が昇ってくること自体が奇跡のようだ。
世界は美しく、そこにあるだけで何とありがたいことなのかと、毎朝見る度にそう思っていた。

ヒースを歩く時間は約1時間。
その間に夫ともいろんな話しをした。

ロックダウンの最中には私達の仕事にも大きな変化があり、これからの生活がより厳しいものになることも分かっていた。

オット
ロックダウン生活に入るのが冬に向かっていく頃だったら、全然違ったものになったろうなあ

夫との、時にはかなり悲観的な話題も家の中で悶々と話していたら、ただの暗い膠着状態で終わったかも知れない。

毎朝外を歩くことで、また自然の大きさと変化を肌で感じられることで足元ばかり見続けていずに済んだのだ。
遠くに視線を移すことで思考が変わり、広くなった視界に新たな物の見方が生まれる。

生き残った生物は強かったから生き残った訳ではない。
環境の変化に対応できたから生き残ったのだ。

そうダーウィンだって言っている。

ナチュラル セレクション!
(自然淘汰)

このコロナ騒ぎで世間や私たちに起こる変化も大きくかつ急激だった。

突然隕石が降ってきたような状況で急な変化を迫られ、そこで起きる人々の嘆きや恐怖、怒りや絶望感というものを目の当たりにしてきた。

もちろん他人事ではなく、自分たちの頭上にも大小様々な隕石が降ってきた。
(まだパラパラと降っているし!)

それでもまだ世界の終わりじゃないんだなあ。

コロナがあろうとなかろうと、周りは刻々と変化している。

その中で自分だけが変わらずにいようとすること自体が、既に死んでいると同然なのだ。

後々に今の時代を振り返って、
「あの転換期があったから、今こうやっていられるんだよね〜」
と言えるようになりたい。

6月に入ってイギリスの天気は不安定になり、雨も降ったり止んだりが続くようになった。
急に30度越えになったかと思えば、あっという間に10度も気温が下がる。

プレミアシーズンがせっかく再開された途端にこれだ!と嘆いても仕方がない。
本来のイギリスの天気が遅れてやって来ただけだ。

夏至もとうとう過ぎ、これから徐々に日も短くなっていく。
イギリスの夏は短い。

冬がくる前にやっておくことはたくさんあるのだ。

今あるものを楽しむこと。
明日の自分を助けられる今日の私でいたい、と思う。

ポストコロナで社会が私たちに何を与えてくれるのかを待つのではなく、私たちがどう生きていくのかを選択していけるようになりたい。

しかし長年ヒースの近くに住んで、日が昇るのを見に出掛けたことはロックダウンいぜんに一度もなかった。
このディスカバリーもひいてはコロナのお陰?と言えなくもない。

でもあまりそこは考えないようにしようっと。