エリザベス女王のプラチナ・ジュビリーを祝うスペシャルデザート!
今年2022年、イギリス女王として在位70年になるエリザベス女王。
一口に70年と言ってもすごい。
若くして王位に就かれたのもあるけれど、あの何かと問題の多い一家と国家の頂点に立ち続けるなんて、凄すぎる。
ヴィクトリア女王の64年を大きく超えたこの70年という記録。
今後もエリザベス女王を超える人はいないだろうと思う。
ジュビリーパーティーに湧くイギリス
またと無いプラチナジュビリー記念式。
これに合わせて盛大なパーティーが催されるのはもちろんだ。
そこで何かとイベント性を持たせるのが好きなイギリス。
お祝いの晩餐会のデザートは、一般公募されたものから選ばれることになった。
応募者5000人の中から選ばれる⁉︎
「ならば私の自慢のデザートを!」
と全国からたくさんの応募が寄せられた。
応募者はなんと約5000人にも登ったらしい。
その中で最終予選に勝ち残ったのは5人!
BBCではその5人の最終対決の様子を放映していた。
ファイナリスト5人は意外なことに全員女性だった。
ともかくもその5人の女性がキッチンでそれぞれのデザートを作り、有名なTVシェフを含む7人の審査員が試食してジャッジする。
クラシックが中心?
出来上がった美しく美味しそうな作品の数々。
バタークリームを使ったヴィクトリアスポンジケーキやアイシングで覆われたケーキなど、どれも丁寧に品良く作ってある。
デコレーションも小さな生花やベリー系のフルーツなどが中心だ。
全体に派手すぎず、クラシックに沿った作品が多い。
というか、多分そういうものが最終的に選ばれたのだろう。
これは新しさを競うケーキの品評会ではなく、
イギリス女王の在位を祝う食事会のためのデザートなのだ。
テーマから外れてはならない。
ここ、大事だよねー、と審査員にでもなったかのような気持ちで見てしまう。
そして最終結果が!
そして最終的に選ばれたのは!
ドンドコ、ドンドコ、ドンドコ……(盛り上げる太鼓のつもり)
レモンスイスロールとアマレットのトライフル!!
トライフルと言えばイギリス伝統デザートの一つ。
個人的にはスティッキートフィープディングと双璧をいくと思う、イギリスのデザートの一つ。
トライフルにも色んなバリエーションがあるが、作者のジェマが作ったのは柑橘系でまとめたもの。
オレンジ、蜜柑、レモンがふんだんに使われている。
伝統に新しさと華やかさを
これがオレンジ系の色も鮮やかで見た目もとっても華やか。
そしてすんっごく美味しそう。
ジャッジの面々も試食の時すでに手放しで褒めていた。
「酸っぱ過ぎず、とてもクリーミーな味わい」
「それぞれの素材が合わさった時の食感が素晴らしい」等々。
こんなの食事の最後に出てきたらテーブルが華やぎ「わあっ」と盛り上がるに違いない。
当日はもちろん彼女が何百人分を作るわけではない。
彼女のレシピに沿って、王室キッチンのプロが人数分を作るわけだけど。
思い出を共有する
作者でジェマは、
「私の2人のおばあちゃん達から引き継いてきた料理が私の根っこになってるの!」
と語っている。
伝統菓子に込める家族の記憶や歴史、そうした気持ちも彼女の作品の大きなアピールになっているのだ。
そしてこのトライフル、一般に手に入る食材ばかりで作ってある。
庶民ぽいところがミソなのだ。
挑戦しようと思えば誰にもできそう(…に見える)なところがまた良かったのかと思う。
同じものに挑戦!
BBCサイトにはトライフルのレシピが公開されている。
イタリアのビスケット・アマレットはちょっと高いかな。
他の硬めのビスケットで代用っていう手もある。ジンジャーナッツとか、どうだろう。
昨今ちっとも明るいニュースが無いイギリスにとって、お祝い事は嬉しいもの。
庶民だって便乗したい!
なんと言っても4連休。
私も何か自分を褒めてやる口実を作って(家事をこなす歴ウン十年とか)、お祝いのトライフルを作ろうかな〜。