
それも閏年の2月29日オンリー!
イギリスにはそんな決まりがあった事実を初めて知りました。
うるう年だけOK,女性からのプロポーズ
4年にたった1日だけ、女性が男性に結婚を申し込めるのが許される。
「許される」って言うのがそもそも前時代的だけど、実際にスコットランドやアイルランドを中心に長く存在した決まりだそうです。
ヘェ〜
ホォ〜
結婚も離婚も男性優位であった時代
イギリスも日本同様、封建制度の時代では社会の大方のことはもちろん、結婚において男性に全ての権利があった。
当然プロポーズも男性から。
ついでを言えば離婚通告も男性からのみが認められた。
その場合は女性は身一つで家から追い出されたそう、何の権利も無く。
まあこれをよしと考える女性が大半だったとも思えない。
そこで違を唱える女性もいたんですね。
5世紀に修道女が提言!?
「この4年に1日でも女性からのプロポーズがOK」政策の始まりは、5世紀のアイルランドにまで遡るという。
伝説によればこうです。
ある修道女が修道士パトリック(聖パトリックとして後に聖人に名を連ねている)に、
「女性が待ちっぱなしにされてばかりいるのはどうか」
とクレームを唱えたらしい。
時は5世紀、女性の「適齢期」は短かっただろうと思う。
そこでパトリック修道士が、
「う〜ん、それじゃあ100歩譲って“4年に1度の閏年の2月29日のみならOK”ということでどうだろう」
で落ち着いたのが始まり、とか。
本当に聖パトリックがそんな折衷案を出したのかどうかは分からないけれど。
アイルランドからスコットランドへ
でもこういった「長きにわたる社会的なしきたり」を変えるにあたって、著名人の名前を借りて世の人を納得させるという手は昔も今も同じこと。
教会と結婚は密につながっているしね。
こうしてアイルランドで始まったこの慣習が、僧によってスコットランドに伝わった。
驚くことに1288年、スコットランドで、
「うるう年の2月29日だけ、女性の方から男性に結婚の申し込みをしても良し」
という正式な法令が下されたそう。

それで男性が断ったら罰金?
で、この決まりにはオマケがあるんですよ!
“女性からプロポーズを受けた男性がその申し出を拒否した場合は罰金を支払わなければならない”
これ、中々ですよね。
女性から意を決して、それも最長で4年も待ってプロポーズしたのを無下にするなんて何たる事!
ならペナルティを払ってその気持ちに報いよ!
って罰則まで設けるところがイギリスっぽいと言えばイギリスらしい。
ペナルティとして支払われたモノ
ペナルティとしては、お金の他に新しいガウンなどの品物で支払われた場合もあるらしい。
記録では女性用手袋12ペア、なんてのもあったそう。
どうせ決まりとするならフェアにしようという事でしょうか。
ちょっと笑えるけど。
「ワタシの今までの時間と気持ちはこんなものじゃあ無いのよ!」
とクレームをつける女性がいたのかいなかったのか。
うるう年が正式に認められていなかったのもまた事実
しかしながら当時イギリスでは閏年が暦の上で正式に認められていなかったのもまた事実だそう。
どこまでこれが実際に法として通っていたのかは分かりませんが、慣習としては確かにあったらしいです。
それにしても4年に1日限りかあ、って思うけれど。


うるう年をカレンダーに導入しのは誰?
そこにターゲットを絞るなんてアスリート並みですね。
そのエネルギーを拒否る男性の方も結構勇気が要ったのではないかと思います。
ところで余談ですが、閏年をカレンダーに導入しのはジュリアス・シーザーなんだそうですよ。
紀元前45年にジュリアン暦と共に導入されたのだとか。
スゴいですね。
コンピューターも無かった時代にそんな正確さで星を読んだ当時の天文学者って。
それが後に男女の運命を大きく左右するキッカケとして使われるとは、誰も思ってもいなかったでしょうけどね〜。