ガスボイラーが無くなる!?イギリス地球温暖化対策
先日、我が家のガスボイラーが突然動かなくなった。
正確にはその前からちょっと調子が悪いかな、とは思っていたのだが。
ボイラーは動いては止まり、また動いては止まりを繰り返すばかり。
シャワーを浴びてもぬるま湯になったと思う瞬間水になるという、まことに困った状態になってしまったのだ。
夏とはいえ、朝から水風呂浴びるほどタフではない!
イギリスで一般的に使われる天然ガス
イギリスでお湯を沸かすのや暖房で一般的に使われるのは天然ガスボイラーだ。
1台で湯沸かしと暖房両方を賄うパワフルなコンビボイラーと呼ばれるものが人気で、我が家もそれを使っている。
我が家のボイラー、使って丸10年。
その前のボイラーも10年でダメになったなあ、とフト思い出す。
(暗い予感)
替え時なのかも知れないなあ…(涙)
直すべきか買い換えるべきか?
当然ながらボイラーの修理費は高い。

ブルーになった。
もしもボイラーを替えることになったら、「あの問題」をどう考えたら良いのか、頭をよぎったのだ。
イギリスの地球温暖化問題対策
その問題とは、イギリス政府が打ち出した地球温暖化対策の一つ。
CO2を排出するガス製品をなるべく使わないようにしようと、昨今のイギリスでも色々な動きがでている。
その一環としてイギリス政府は、「2025年からガスボイラー設置を禁止する」といきなりの政策を打ち出したのだ。
(その後2023年に前倒しされた)
その記事を読んだことを思い出したのだった。
「2025年なんて、そんなの直ぐじゃないの…」
2025年からガスボイラーがなくなる!?
と言っても、2025年から今あるガスボイラーがいきなり使用禁止になるわけではない。
新築の家やアパートに新しくガスボイラーを設置するのを禁止する、ということなのだ。
方針としては、取り敢えず新しいガスボイラーを設置するのはやめにして、それから追々今あるものを無くしていきましょう、という話ではあるのだが。
ではその先どうしたらいいのかがまだ全く不透明である。
大体ガスの代わりに何を使うのか、それすらもはっきり決まっていないのだから。
イギリス家庭の殆どで使われているガスボイラー。
その全部をいきなり違うシステムに取り替えることになったら?

何がガスの代わりになるのか?
当然ながらガス会社は今のガスに代わるものを探し続け、開発も行なっている。
電気ならどう電力を起こすのかも問題だ。
太陽光や風力発電だけではまだ供給が間に合わない。
原子力発電はイギリスでも多く使われているが、安全性を考えてこれ以上増やしたくないだろう。
水素も注目されている。
ガスボイラーを作っている会社では水素ボイラーの開発に努めている、と堂々サイトに載せているものもある。
ガソリンの代わりに水素を使ったエンジン車の開発に努めている会社も多いし、水素は将来有望株かも知れない。
それが広く実用化されるのが「いつ」になるのかが問題なのだけれど。
修理か買い替えか
んで、我が家のボイラーですが。
ボイラーを修理するプラマーに来てもらった。
過去にも窮地を救ってくれたことのある人で、
システムのことを曖昧にせず説明してくれる、信用できるエンジニアだ。
彼はしばらくあれこれ動かしてから、修理はできるよ、と言った。
直せるが、部品交換と修理費プラスVAT(イギリスは外税で420ポンドぐらいになるという。(約5万円)
ううーん、やっぱりねえ。
最低でもそれぐらいになるとは思った。
何を優先させるかはは自分次第
ちなみに新しいボイラーは設置費込みで約2500ポンド(約30万円…汗)。
10年ものでも直せば使えるし、しばらく様子を見てから考えることもできる。
が、1年か2年経って、他の古くなった他の部品を交換することになったらどうだろう?
そこで直る見込みがあるにしても、修理の大きさによって、何百ポンドとかかるわけだ。
そして当然考える、「もういい加減替え時」だと。
2025年のちょうどその辺りだよな〜(汗)
10年後の生活を予想してみる?
新しいボイラーを買えば10年保証が付いてくる。
この先10年使っているうちに追々新しいシステムが確立されていくだろう。
当然ながらイマドキのボイラーは、10年前の製品よりずっとエコでもあるらしい。
(と自分に言い聞かせる)
でも10年後にここにいるのか?
とも思う。
自分が10年後に何をしているのか。
まだロンドンのこの狭いフラットに住み続けているのか、それはわからない。
そんときゃそん時だ、
どこか暖かいところに移住してるかも知れないけど!(希望)
今はそれまでの安心を買おう!
(冬もすぐ来るしね)
そう自分たちに言い聞かせて、清水の舞台から飛び降りましたとさ〜。