イギリス政府がイングランドのロックダウン緩和を発表しました。

内容としては、
仕事
*5月11日より、建設業や製造業などリモートワークが不可能な仕事の再開を良しとする。
ただ通勤には公共交通機関ではなく、なるべく車や自転車、徒歩などで通うよう努めること。
雇用者は政府の決めたガイドラインに従い、従業員がシフトワークをできるよう、お互いに安全距離を保てるように組織立てをすること。
学校
*学校は、最も早くて6月1日にレセプション(小1より1学年下)、小学校1年生と6年生のみをスタートさせる。
その他は段階を追ってスタートさせる。
*セカンダリースクール(中高生)の試験(GCSE, Aレベル)は来年に行う。
10年生と12年生の生徒たちは、夏休み前に何らかの形で先生と会えるようにする。
*大学に関してはまだはっきりとしたことは決めていない。
外出
*5月13日より、1日に頻度や時間の制限をせずに外の運動に出ても良い。
*公園で座ってくつろいでも良い。
*同居する家族、同居人となら外で一緒にスポーツをしても良い。
外で人と会う
公園などオープンスペースのみでなら2mの安全距離を置いて人と会うことができる。
両親宅を訪ねる場合などは、庭先などで距離を置いて会う。ただし1回に一人ずつ。
店舗での買い物
*食料品や生活必需品など以外の店も開店できるようになるのは、早くて6月1日より。
ただし安全距離は確保するようにすること。
パブ、レストラン、カフェ、映画館など
*飲食業や娯楽施設は、早くて7月より再開を良しとするものもある。
(まだはっきりとしたガイドラインは無い。当分はテイクアウトのみ。
ジョンソン首相は以上の大まかなガイドラインを今夕、5月10日に発表。
詳細はまた翌日に明らかにされるそうですが。


いきなりじゃない!?


*5月10日現在でイギリスのコロナウィルスによる死者3万1千855人、感染者約22万人。
*1日における死者の数は下がってきてはいるものの、先週でも600人越えが3日もあった。
*政府は先月末までに1日1万人のテストを可能にすると約束したが、到達したのは2日間のみで、今もやっと8千人ほどが可能。
*医療関係者や介護施設などに保護服は行き渡っておらず、既に100人以上の従事者がコロナウィルスに感染して亡くなっている。
これのどれもまだ改善していないのに、この急な規制の緩め方って?
根拠は何?
全く分からない。
分かるのは、他の国がどんどん規制を緩めているので政府により大きなプレッシャーがかかっていると言うこと。
記録的な経済損失が唱えられており、既に困窮している国民に政府が十分な援助を与えられないでいること。
ちなみに今回ジョンソン首相による声明は、イギリスの中でもイングランドにのみ出されたもの。
ウェールズやスコットランドは規制に関しては独自に決める権限を持っており、必ずしも中央政府に倣わないでいい。
特に今回の学校を6月1日に再開させる決定に関しては、どちらも意を共にしない態度を見せている。
「ムリムリムリッ!」って言っているんです。
それはそうだろう。
一方ウェールズではガーデンセンターを週明けから開けても良いと言っているが、イングランドは今夕の発表ではそれには触れていない。
イングランド、ウェールズ、スコットランド、アイルランド、
全然足並みが揃っていない。
保守党とジョンソン首相、ちょっと焦りすぎ!
てか、考えがなさ過ぎ!
今日発表して明日から仕事しても良し、って一体どういうことなのか?
それとも業界によってはもう通達をされていたということなのか?
聞いた方は「おいおい、こっちだって準備が必要だよ!」って思うだろう。
何が最優先されるべきかもっと考えてから発表して欲しい。
規制を緩めるなら、見出しだけつけずにその細かい内容も同時に伝えるべきだろう。
明日からいったいどういうことになるのか、見当もつかない。
分かっているのは、月曜朝からさぞかし車が多くなるだろうなあってことだ。
イギリスよ、どこへ行く〜。
Stay alert!
注意を怠るな!という新しいスローガン付きだけど