ウィル・スミスのジーニーが主役級の面白さ!ディズニー映画アラジン実写版

ウィルスミスのジーニーが秀逸!ディズニー映画アラジン

ディズニーの「実写版アラジン」が記録的な大ヒットとなっているようですね。

アニメでも大成功したアラジンですが、今度は実写版。

「今度はアラジンかあ〜、特に観たくもないかなあ」なんて最初は思っていたのですが。

ウィル スミスがランプの精、ジーニーに扮すると聞いて、うーん観たいかも!

(アニメではロビン ウィリアムスが声をやっていましたね。彼も良かった)

先日やっと観たのですが、ま〜面白かったです。予想を超えて、楽しい仕上がりでした。

ウィル スミス ジーニー

アラジンはもちろんアラビアのお話ですが、これはディズニー映画。
めちゃくちゃアメリカナイズされたキャラ作りです。

その中でも一際、今までと違うと思ったのはヒロインのジャスミン姫

女性が強く、自分の意志をはっきり持っているのは、まあ今まで通り。

ある日どこからかやってくる王子様が自分を幸せにしてくれるのを待っている……なんてキャラでは決してありません。
この傾向、近年ますます強いですね。

今回の話ではそれが一段と強い、と感じました。

ジャスミンはお城の中での自由のない生活から抜け出したい、と思っているのがまず最初。
ここまではいつものパターンです。

でも彼女が実際に望むのは、自分で自分の運命を決める自由
それはただ拘束された生活から逃げ出すのではなく、自分がスルタンである父の跡を継ぎ、国を動かす力を得ること

自分の力で人々の暮らしを豊かなものにしたいと願っている
のです。
これはアニメの話では無かった部分でした。(よね?)

アラジンと出会うことで外の世界を幾分か知り、冒険心を掻き立てられる。
彼の自由さ、明るさにも惹かれる。

でも彼女は別にアラジンに王位について欲しいわけではない。
ただ自分の良きパートナーとなって欲しい。それだけが望み。

ここは今までと違うなあ、と思いました。
正に現代っ子というか、可愛さと強さが半々ぐらいのキャラクターに作られています。

現代っ子っと言えば、ジャスミン姫と彼女の侍女の関係も今風に描かれています。
主従と言うよりはクラスメイトっぽい。

特にお互いの恋の始まりの予感や駆け引きへの応援の仕方。
ジャスミン姫のベッドに2人で横たわって恋バナや自分の理想について語り合うシーンが女子高生っぽい。

とっても現代っぽいアラビアですね。
それはそれで良かったけれど。

「アラジン」全体の話を通して語られる、「人本来の性質」みたいなものも興味深かった。

「人は自分の見たいものしか見ない」

「多くのものが手に入れば入るほど、もっともっと欲しいと望むようになる」

「本当の自分ではないもののフリをすればするほど、自分が得るものはどんどん少なくなっていってしまう」

それらは恋であれ、チカラであれ、何にでも通じること。

多くはジーニーが語るのですが、チラチラと見る側にも刺さる言葉が出てきます。

ま〜とにかくウィル スミスのジーニーは秀逸でした。

青く塗ってもCGマッスルを羽織っても中身は全くウィル スミス。

軽妙でスピード感があり、ちょっとシリアスも混ぜる、といういい当たり役となっていた。

主役のアラジンはね、まあカワイイ好青年。
でもジャスミンやジーニーが強いのでちょっと彼の陰が薄い、かな。
踊りはうまいんだけど。

最後は彼が機転を効かせることでみんなを救うのはご存知のお話の通りですが。
サイドキックが強すぎる。

この映画、ちょっと昔のハリウッド映画を彷彿とさせる。
ローマだったり、中世のヨーロッパだったりの舞台をスタジオセットで殆ど撮っちゃう、ちょうどあの感じ。

あえてそう見せて作っている、と感じました。
美術や衣装の色もうんと派手派手で目に鮮やか。

そういえば、監督はイギリス人のガイ リッチーだったんですね。
通りで展開がスピーディー、緊張とユーモアが入り混じって飽きさせないいいテンポで話が進みます。

「ロック ストック、 2スモーキングバレルズ」「スナッチ」などのあまりグラマラスでないギャングスターの話が得意な監督。
(マドンナとちょっとの間結婚していたことでも有名です)

ディズニー映画を監督するとはちょっと意外でした。

この映画、ウィル スミスのジーニーを見るだけでも観に行く価値があると思います。

とっても楽しいエンターテイメント作品に仕上がっており、大人も子供もカップルも楽しめる。

子供に仕方なく付き合っていくお父さんだって、十分楽しめるんじゃないかな。