イギリスには藤棚がない?
イギリスでも藤は人気の花、5月の代表花の一つでもあります。
もともと東洋から輸入され広まったそうですが、今では多くの家の庭先でもよく植えられている。
ただ一つ日本との大きな違いは、イギリスでは藤棚を作らない。
先ず見かけません。
日本で藤といえば藤棚。
棚から枝垂れる藤を見上げるのはなんとも涼やかな気分になります。

藤は壁伝いが普通
一方イギリスの藤は大体壁を伝って生えており、花を咲かせています。
大きなものでは3階分の家全体が藤に覆われているのを見たこともあります。
今の季節には花に覆われ、花が終わると家の表面全体が葉っぱに覆われる、中々壮観です。

なんてヒトのことながら心配になったりして。
でも皆んなが皆そうしているのなら、多分大丈夫なのでしょうね。
日本のサイトを見ると、「簡単な藤棚の作り方」なんてのがいくつも出てくる。
公園だけでなく、個人の庭でも棚一杯に藤の枝を茂らせるのは一般的なもの。
一方イギリスは横にでなく縦に。
同じ藤でも鑑賞の仕方が違う、お国柄の違いなんでしょうね。

藤にまつわる遠い思い出
(ちょっと悲しい)」
藤といえば思い出すことが一つ。
夫と結婚した時に、夫家族の友達から藤の若木を贈られました。
当時夫はウェールズに小さな家を持っており、藤はその庭に植えられたのです。
仕事も生活もロンドンベースであった私たちがその家で過ごしたのは、結婚式を挙げた後のわずかな間だけ。
その家は暫く人に貸した後、とうとう管理できずに手放してしまいました。
藤の木のことは引っかかっていたのですが、ロンドンでは庭のないフラット住まい。
植え替えるよりはそのままに
夫の両親の庭に植え変えることも考えましたが、既に何年かその庭に根付いたものを掘り起こすのが酷なような気がしたのです。
結局そのままにしておくことを提案し、夫もそれがいいと承諾しました。
縁起を担ぐわけじゃないけど、植え変えた途端に枯れたりしたらイヤだしなあ、とも思わぬでもなかった。
普段は全く思い出さないのに、この季節になると不意にその藤の木のことを思い出すことがあります。
大きくなったのだろうか、とフと思い出す
あの藤は大きく育ったのだろうか。
花を咲かせることもあるのかな。
今住んでいる人に大事にされていたらいいな。
藤って日本的なので、自分の郷愁とあい混じって遠き日のことを思い出すのかもしれませんね〜。


