暗い暗い11月のイギリス、いいこともある
「私、イギリスは大好きなんだけど、どうしても好きになれない月があるの」
ある時、私よりも歳上の日本人女性が言いました。
日本での教職を引退されてから、毎年イギリスで3、4ヶ月ほど過ごされていた方です。
それはいつだと思う?と聞かれたので、
「11月ではないですか?」と答えました。
「あら、分かったの!?そうなのよー」となぜか彼女は嬉しそう。
1冬時間に入り、ますます1日が短い
イギリスでは10月末には夏時間から冬時間に切り替わります。
ただでさえ暗くなってきたと思っていたとろころに、各段に日が短くなった気がします。
急に寒くなって来るのもこの頃。
ロンドンでも早朝は霜がおり、芝や屋根などが真っ白に輝いている。
日本ならば美しい紅葉の季節
「これといったモノがないし、ただただ暗〜い気がするの。12月になると一気にクリスマス気分が高まるのだけど」
だから、観たいお芝居でもない限り、11月にイギリスに来るのは避けているのだとか。
ハイ、よーく分かります。
日本で11月と言えばまだ穏やかで、紅葉が美しい季節。
かたやイギリス、暗い、寒い、はっきりしない天気が続く初冬です。
サミシイですよね。
暗い季節に楽しみにしているもの
それでもね、良いこともある。
ずっと住んでいると思うこと。
それは寒桜。
ロンドンでも寒桜の木をたまに見つけます。
その小さく可憐な花を見掛けると、
「冬の景色も捨てたもんじゃないよなあ」と思うのです。
探せば、ある
桜の葉はほとんど散り、枝の形がくっきりと浮かぶ木の姿が見れるのもこの季節。
こうやって見ると細い細い桜の枝。
まるで枯れ枝のように見える、その枝から寒桜の花が咲いている。
冬を通して咲き続ける、小さくて可憐で強いヤツ。
禍福は身のうちにありって、教えてくれるよね〜。
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