「車内での携帯通話はご遠慮ください」「んなものねーよ!」のイギリス




ケータイを使って会話をする場合、ウチの中でと外でとはだいぶ勝手が違いますよね。

外だとよっぽど静かなところでない限り、周りの雑音が邪魔になりどうしても声高に喋ってしまう。

ノイズキャンセルのイヤフォンなどしているとこれが自分の声が不確かな分、ますます大声になってしまいます。

イギリスではバスでこう言う人たちを多く見かける。

日本ではバスや電車などでは
「他の乗車客の迷惑になるので携帯電話での通話はお控えください」
のような注意書きが貼ってある。

でもイギリスにはそんなモノないんですね。

ダメと言われていない=100%イイ、
そう思う人も多いらしく、バスで延々とケータイ通話を声高にしている人が結構いるんです。

通話をしている人達にはそこがあたかも自宅のラウンジにでもなったような錯覚があるらしい。

おいおい、そんな事まで公にしていいのか?
みたいなプライベートな内容にまで話が及ぶことがあって、それはそれで可笑しいこともあるんだけど。

身も知らぬ人の人間関係のもつれや愚痴を強制的に大音響で聞かされるのは、まああまり気持ちの良いモノではない。

この人には今人なりのブチギレる理由があるのかも知れないなあ。

かと言って周りにいる人を巻き込んでいるなんて感覚はないんだろうなあ。

なんてシチュエーションが先日もありました。

その時は私の真後ろに座っていた若い男性。(と声から察した)

英語ではなく、多分ベンガル語。かそれに似た言葉。

何か言い争っているのか、トラブルがあったような様子でかなり言葉に切羽詰まった感情がこもっている。

元々早口に聞こえる言葉だけど、それがもう倍倍速ぐらいの勢い。

そして声がまたデカイ!

気がつけばそのバスの2階席に座っているのは彼と私だけではないか。

目的地まで、2階席から景色をぼんやり眺めようと上がって来たのに、ナゼ。

「………ふ〜」

電話から聞こえてくる相手も同じような大声で早口。

向こうもバスに乗ってたりしてね、

内輪揉めの2台中継やあぁ〜。

そんなふうに思って外の景色を眺めていたら、その声も気にならなくなりました。

意識をそこに向けているから気になるのだ。
自分には関係ないと決めてしまえば、それはもう向こう岸のこと。

と、

後ろから、「あ」

と気がついたような声が聞こえ、静かになった。

すると、

トントンと肩を叩かれました。

振り向くと、後ろの彼が、

「ソーリー!デカイ声で話しちゃって、つい」

とケータイを掲げて申し訳なさそうに言うのです。
大きなガタイに青と紫のキャップを被り、ピアスをした若いあんちゃんが。

思わずこちらも笑顔になり、

「オーケー、いいのよ気にしなくて」と言ってしまいました。

いや、正直言えば大いに気にして欲しいんだ。
バスで長々とデカイ声でケータイ通話、これからは止めましょう。

同時にそうも心の中で思った。

でも一方で彼が、前の座席に座るオバさんを、

「単なる風景の一部のモノ」から「そこに居るヒト」

として気がついてくれたのが嬉しかった。

んでもまあ、私より彼の方が先にバスを降りていって行った時はホッとしたんだけど、ね〜。

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