2度目の俳優業引退を声明したマイケル・ジェイ・フォックスがビデオ出演
「今を大切に生きるのが何より大事」
そう最後に締めくくったマイケル J フォックスのBBCインタビューを見て朝から感動してしまった。
マイケルといえば、なんと言ってもバックトゥーザ・フューチャーでブレイク.
その他「摩天楼は薔薇色に」などヒット作の主演を務めたアメリカの人気俳優だった。
俳優業引退を声明?
彼がパーキンソン病を患っていると聞いて久しい。
それ以来もいくつかの映画に出演しているが、脇役に回っていた。
そのマイケルが、
「自分のコンディションを考えて、これ以上俳優業を続けるのは難しい」
と俳優引退を表明しているという。
カウボーイ役でビデオ出演!
一方引退と言いながらも、最近ラップシンガーLil Nas Xnのビデオに出演!という話題もありのインタビューだった。
若くして発症したパーキンソン病との闘い
パーキンソン病は、体のコントロール機能を失う病気だ。
体が思うように動かなくなったっり、震えが止まらなかったり、話すことも難しくなる。
ボクシング界の王者、モハメッド・アリが発症したことでも知られる。
マイケルが発病したのは1991年ごろだそうだ。
1961年生まれというから、発病したのは30そこそこではないか!
作品にも恵まれ、子供も産まれて私生活も充実、まだまだこれから、という時の出来事だった。
病気になる時にベストタイミングなどというものはないけれど。
仕事も人気も絶頂期にあった彼がパーキンソン病と診断された時に、
「何で自分が」「よりによって何で今」と思ったには違いない。
リハビリを続けながら演技を続けた30年
パーキンソン病は進行性の病気で完治はない。
薬で症状を和らげ、リハビリでいかに進行を遅らせるかしかない。
病を抱えつつも、マイケルはスピン・シティなどで活動を続けていた。
脇役としての出演ではあったが、そこはやはり「マイケル・ジェイ・フォックス」としての存在感あってこそのものであったと思う。
小柄な彼が見せるエネルギーや直向きな感じ、それらが醸し出す魅力はいつも変わらずあった。
セリフを覚える、言う、演技をする、俳優の仕事そのものがリハビリでもあっただろう。
だが闘病生活は相当に辛いもので、酒に逃げて家庭を壊しそうになったこともある、と自伝で告白しているそうだ。
そこからまた立ち直り、またリハビリと仕事を続ける。
発病してから30年近くの長い長い年月。
未来は「今」があってこそ
そのマイケルが、
「未来は”今”の連続に他ならない」
と力強く語っていた。
BBCインタビュアーの、
「友達の奥さんが最近パーキンソン病と診断された。あなたに近々インタビューすると言ったら、どう未来への不安に対処しているか聞いてほしい、と言われたんですよ」
に対する答えだった。
「今があって、そのすぐ後にまた今、今、今が起こり続けている。今を充実させて生きることがいい未来を生きることに他ならない」
と熱く語っていた。
BBCインタビューはかなり長く、最後の方は疲れてきた様子だったマイケル。
最初から小刻みに震えていた体が徐々にコントロールが難しくなってきていた矢先だった。
それが、「今を生きること」を語り始めた時には震えが止まっていた。
語気が熱くなり、自分で自分にいっているようだった。
それを見て、思わずちょと泣きそうになった。
人は「今」から目を逸らしてばかりいる?
人は1日に6万回は何か頭の中で考えている、と聞いたことがある。
そしてその内90%は過去のことか未来のこと、特にネガティブなことを主に考えているらしい。
そう言われてみれば自分も、過去のどうしようもない嫌なことを思い返したり、まだ来ていない未来に漠然とした不安を抱いたりする。
思い直してもまたモワモワと湧いてくる、そんな連鎖に苛まれることもある。
自分でも「こんなの意味がない!」と打ち消しながらも。
そんな時は心が「今」にないのだ。
マイケルが言うように、今をよく生きてこそ良い未来があると言うのに。
マイケルのビデオ出演はカウボーイ姿で!
まー、そんなことを考えさせられる朝でした。
テレビもたまにはいいものを見れる。
ところでマイケルは引退した後、書くことに専念するそうです。
体の自由が効かなくなっても、楽しんでやれることはある、と。
マイケル・ジェイ・フォックスが出演したビデオは、彼が顔を見せることで「未来」を想像させるものになっている。
バックトゥ・ザ・フューチャー3で見せたカウボーイ姿をまた。
チョイ役だけどさすがの存在感。
興味のある人はこちらのリンクで => マイケル出演ビデオトレイラー