エリザベス女王がコロナウィルスと闘う国民に送ったメッセージ
3月19日、イギリスのエリザベス女王が国民に向けてメッセージを送りました。
公共交通機関の運行削減や全国の学校閉鎖が決まり、レストランやパブ、カフェなどもすぐ閉まる事になるだろうと皆予想していた時です。

ここに私なりに訳したものと原文を合わせ記しておきたいと思います。
<エリザベス女王声明/コロナウィルス拡大に対して全学校が閉鎖となる前日に>
“ 私たちの国の歴史は、人々と地域社会が一体となって働くことによって築かれてきました。
私たちは皆、私たちが住んでいる地域社会をさらに良いものにする為に、通常の日常生活と行動パターンを変えるよう求められています。これは特に社会で最も弱い立場にある人たちを守るためでもあります。
このような時、私たちの国の歴史は、常に人々と地域社会が一つになり、共通の目標にフォーカスし、共に力を合わせることによって築かれてきたということが思い出されます。
私達のほとんどが、自分にとって大切な人々の安否を確認するにも、今までとは違った方法を取らなければなりません。皆すでに、この難しい状況に手を尽くしていると確信しています。
私の家族と私自身は、自分たちの役割を果たす用意があることをここに言明します。”
抜粋の原文
“Our nation’s history has been forged by people and communities coming together to work as one.
We are all being advised to change our normal routines and regular patterns of life for the greater good of the communities we live in and, in particular, to protect the most vulnerable within them.
At times such as these, I am reminded that our nation’s history has been forged by people and communities coming together to work as one, concentrating our combined efforts with a focus on the common goal.
Many of us will need to find new ways of staying in touch with each other and making sure that loved ones are safe. I am certain we are up to that challenge.
You can be assured that my family and I stand ready to play our part.
科学者や医療従事者、キーワーカーにも謝辞を贈る
また、ウィルスに対する抗体を見つける研究をしている科学者や医療現場で活躍している人、社会の働きを止めないよう努力を重ねている人たちにも謝辞を送っています。
(イギリスのコロナウィルスの死者は20日までで罹患者3988人、死者177人。)
戦時下の国民に贈るよう
エリザベス女王の声明文は、戦時下に国民を鼓舞するスピーチのように聞こえますね。
私たちには共通の敵があり、それに打ち勝つ為にはこの難しい状況を超えて行かなければならない。
その為には国民が一体となって、目標とするゴールに到達する為に力を合わせて行かなければならない。
そして自分の心はいつも国民と共にある。
こういうところでしょうか。
共通の敵」は未知のウィルス
今回は「共通の敵」は他国ではなく世界に広がる未知のウィルス。
(SF映画さながらだ)
イギリスの過去の歴史で大きな戦いに臨む時、必ずリーダーが兵士や人々を鼓舞するスピーチをします。

ウィリアム王子などもツイートで声明映像を出していますが、やはり女王が発したメッセージが大きく国民には受け止められるもの。
国民に響く度合いが違う。
それにしても、もうすぐオン年94歳のエリザベス女王。
下界と離れて至れり尽くせりの生活をしているとは分かっているけれど、まあ何処にいてもゼロリスクではない。
