ひな人形はいつ片付けるのが正しいの?
3月3日は桃の節句、またの名をひな祭り。
ロンドンでも、ピカデリーストリートにある和菓子屋さんでは毎年大きな雛壇がウィンドウを華やかに飾っている。
赤い毛氈も美しく、明るくて艶やかで、見かけると思わず立ち止まって見惚れてしまう華やかさ。
大きいものもゴージャスでいいが、今流行りのコンパクトなものも可愛らしいものが多く見るのが楽しい。
イマドキのおしゃれなタイプもメディアでよく目にする。
ひな人形が飾ってあるのは、春が来るんだな〜、というサイン。
季節ものの良さだと思う。
こうした季節ものの飾り付けはクリスマスツリーなどもそうだが、イベント当日の2週間ぐらい前に飾るのものだと思う。
ひな人形も2月中ばぐらいに出すのが普通かな。
立春を迎えたらすぐ出してもいいそうだが。
ひな人形はいつ片付けるのが正しい?
ところでこのひな人形、出したがいいが、いつ片付けるのが正しいのだろう?
私が子供の頃は、「ひな祭りが終わったらすぐ片付けないとムスメの婚期が遅れる!」などと言われていた。
飾るのは早めでもいいが、しまう時はさっさと片付けるのが正しいように言われていた。
なんなら3月4日にはもう箱に収めましょう?
ひな人形の出しっ放しは婚期を逃す?
しかし出しっ放しは婚期を逃すって何だろう?
多分こういうのは戒めで、ルーズに生活を送っていてはいけないということなのだろう。
昔なら特に家の細々したものの収納は女性の仕事。
女の子にも片付けの大事さ、生活にケジメをつけることの大切さを教えたのだと思う。
イギリスでも、「クリスマスが終わって12日間を過ぎてもクリスマスツリーを飾っていたらバッドラック!悪運に見舞われる」と戒められている。
モラルを教えるのに「こうしないと悪いことが起こる」と脅かすのはどの国も変わらない。
確かにメリハリをつけずにダラダラしててもいいことが無いのは本当ではあるけれど。
しかし婚期を逃すって言われても何もイマドキの女性の心には響かないのではないか?
「自分の婚期は自分で決めるわ!」
多くの女性たちはそう言うんではなかろうか。
昔の戒めがいつまでも有効なわけではない。
ひな人形は雨の日に片付けてはいけない?
雨の日にひな人形を片付けてはいけない、と言われるのは湿気の問題だそうだ。
箱にしまう時になんとなくお人形その他が湿っていてはカビが生えてしまうかもしれない。
それで片付けは晴れの日にしまいましょう、ということらしい。
それは納得がいく。
今は除湿機があるので、それをかけておくという手もある。
ひな人形はどこに収納すべき?
陽の当たらない風通しの良いところにしまっておくのが正しい、と人形メーカーのサイトにはある。
押し入れの上の段、天袋などが好ましいそうだ。
押し入れのある住宅もだいぶ減ってきたと思うが、湿気の溜まりにくい場所というのがポイントなのだろう。
同じクローゼットでも下部よりは上の方がいいということだ。
出しっ放しは本当にダメ?
実は我が家のひな人形、一年中飾りっぱなしだ。(汗;)
これは私の母が手作りしてくれたもので、額入りのきめこみ細工の雛飾りだ。
収納場所がない我が家をおもんぱかって壁掛けタイプにしてくれた。
日本でも地方によっては、旧暦の桃の節句にあたる4月3日まで飾る習慣のところもあるそうだ。
しかし1年中飾りっぱなしOKという話はどこにも見られない。
季節ものなのだから、当たり前の話だけど。
おひな様が決めたこと
しかし我が家のおひな様ことムスメが主張するのだ。
「グランマが私のために作ってくれたんだし、好きだから飾っておく」
そう言って自分の部屋の壁に1年中かけたままにしてある。
まあ、自分の婚期も生き方も自分で決めてください。
それで出た結果も、自分で受け止めておくれよー。