50ペンス硬貨に見るイギリスの歴史
イギリスの通貨の一つ50ペンス硬貨、そこにイギリスの歴史「ヘイスティングの戦い」を見れるものがあるんです!

ヘイスティングスの戦い
印字されているように、ヘイスティングスの戦いは1066年。


その中でも大きな勢力を持っていたサクソン王 ハロルド ゴッドウィンソン。
そこにフランスから攻め込んできたノルマンディ王 ウィリアム(フランス名はギヨーム)の率いる軍。
このサクソン軍対ノルマン軍との戦いが「ヘイスティングスの戦い」と呼ばれているのです。
悲劇のサクソン王 ハロルド
ハロルド王は軍の指揮官としても有能だった。
しかしノルマン人が攻めてくる直前まで、北部ヨークでデンマーク人(実の弟と結託した)との戦いに奔走していたばかり。
やっとこさデンマーク軍を追い出したものの、彼も兵も馬も疲れ果てていた。
そこに攻め込んできたノルマンの軍隊。
それもずーっと南のヘイスティングスに。
バイキングと戦った直後にノルマンが押し寄せ
やっとこさバイキングを追い出したと思ったら今度はノルマンかよ!!
彼もそう思ったに違いない。
それでもハロルドは軍を率いて320kmも南下し(1日45kmも進んだと言われている)、ウィリアム率いるノルマン軍と戦ったのです。
兵の数はおよそ同じではあったが
対するノルマン軍は軍備も揃ってるし体力も余ってる。
イギリスへの航路が悪天候で難航したとは言え、まだ来たばっかりだしね。
イギリスもフランスも兵の数は7、8000ぐらい、騎馬兵は1000ぐらいだったらしい。
(お互い相手の軍は倍の数だった、と言っているらしいけど)
実際の兵のはっきりした数字は今も分からないけれど、それでも大変な戦になったことだけは確か。
1万以上の兵士と騎馬が、剣と槍と弓矢で戦う戦場はさぞかし凄惨だったに違いない。
ハロルド王の最後
そして結果とうとう、ハロルド軍は力及ばずノルマン軍に敗れることとなりました。
この戦いの様子を刺繍にして施された70m近くもあるタペストリーがあり、そこにハロルド王の死が描かれいます。
彼の目に矢が突き刺さったその瞬間。
最も有名なシーンで、この50ペンス硬貨の絵柄の元になったものです。
イギリス王制の祖 征服王ウィリアム
この後ウィリアムはさらにイギリス国内に侵攻し、ついにはイギリス国土の5分の1ほどを支配する征服王(William the conqueror)となりました。
こうして彼は今に続くイギリス王制を確立し、その祖となったのです。


取って取られての国盗り物語、
日本の戦国時代とよく似ていますね。
まだまだある!面白デザインの50ペンス硬貨
ところで、50ペンス硬貨には面白い絵柄が施されたものが沢山あります。
ピーターラビットシリーズやクマのプーなどのよく知られたキャラクター、歴史上の人物や大きなイベントを象徴するもの等、バラエティに富んでいる。
コレクターもおり、かなりの価値がある効果もたまにある。
えっ、これ1000ポンド!?
ちなみにこの「ヘイスティングの戦い」はどうかな〜と検索してみました。
ら!
完璧な状態で1000ポンド!?
これは稀なケースなそうで、大体は2〜5ポンドぐらいでやり取りされているようです。


大事に取っておきなね、と一応言い聞かせ
この硬貨を偶然手に入れて見せてくれたのはムスメ。
「無くさないように取って置きなね〜」と言っときましたが。
多分このまま貯金箱で何年も忘れられていくでしょうね〜。
初めて見たなあ