終戦記念日だけが戦死者を悼む日ではない!イギリスが赤いポピーで覆われる11月11日の追悼記念日

今日は11月11日、戦争の犠牲者を追悼する日Armistice Day、またの名を Remembrance Day

この日の午前11時には全国民が2分間の黙祷をし、過去の大戦の犠牲者を悼むのです。

この二週間ほど前から街には胸に紙製の赤いポピーの花をつけた人が多くみうけられるようになります。
テレビのプレゼンターも皆一様につけている。

ポピーを作るのは主に近年の戦争で負傷した退役軍人
身体や心に傷を負った彼らに仕事を供給すると同時に、売り上げは彼ら戦傷者や戦死者の家族に届けられるのです。

追悼式が催される場所は?

12日にはウェストミンスター近くで軍人やその家族によるパレードが粛々として行われ、ポピーの花輪が記念碑に捧げられます。

以前、私の下宿先に住んでいたイギリス人女性が
「私はこのセレモニーはとても良いと思うのよ。戦争で誰が勝った負けたとか、誰のせいだとか、そんな事を抜きにして、ただ戦争の死傷者を悼むこの式が。」
と言ったのを思い出します。

追悼式に参加するのは?

確かに今はパレードに参加するのはイギリス人だけではない。
フランスなどの連合国だけでは無く、以前は敵国であったドイツ、インドなどかつてイギリスの植民地だった国からも多くの人が参加しています。

パレードは12日に行われる予定ですが天気がイマイチでとても寒くなるらしい。
それでも多くの人が参加するのです。同じ過ちを繰り返さないために。

これじゃ逆戻り?分断が懸念される近年の国々

が、最近はイギリスがEU離脱を決めたこと、またアメリカのみならず多くの国々がとにかく自国の利益を最優先に!のスローガンを掲げていますね。
そして国民の多くがそれを熱狂的に支持している危うい雰囲気が世界中に漂っています。

これじゃ100年前に逆戻りじゃないの!?

あの時生きていた人が今の様子を見たら、
「そうそう、あの頃もこんな感じの雰囲気だったよなあ。お互いに険悪な雰囲気になって。」
とか言うんじゃなかろうか。(ー ー;)

今こそ問われる追悼式の意味

第一次世界大戦の死者を悼むことから始まったこのセレモニー。

第一次大戦ではイギリス人兵士だけでも74万人亡くなっているそうです。
二つの大戦での戦勝国であったイギリスではありますが、その犠牲は大き過ぎるものでした。

その犠牲を悼むのが主旨のこの行事が、近年では「戦争を正当化する様な政治的な意味合いが濃くなっている。」などの批判の対象にもなっているようです。

その色合い避けるため、赤いポピーの代わりに平和の意味を込めた白いポピーをつける人も出てきました。
野党の政治家とかね。(どうなっても政治色は拭えませんね)

そもそも何で赤いポピーなの?

赤いポピーをつける様になったのは、第一次大戦中、北フランスで何十万人もの死者累々となった戦場が、後に真っ赤なポピーが覆う野原になったことからだそうです。
その痛々しい景色を悼んだカナダ人ドクターによる詩「フランダースの野原」が有名になり、人々が赤いシルクのポピーを作る様になったのだとか。

それが後に紙製となり、この時期を中心にイギリス全国で広く売られる様になりました。

今ではこの他にも、ポピー関連商品が多く売られています。
昨年は陶器で作ったポピーがロンドン塔の周りを広く覆い、後に全てが売りに出されました。
勿論チャリティ基金のためです。

街角でポピーを売っているのは、大概胸にメダルを付けた退役軍人のおじいさん達。
この寒空の中、駅や広場に皆ニコヤカな顔で立っています。

1つ買うとわざわざピンでコートの襟に付けてくれる人もいて、ちょっと言葉を交わすことも。

ポピーの色を揶揄する前に、そもそも何でこの風習が始まったのか考えたい。

戦争は、一度始まるところまで転がり出したら誰にも止められない。
それだけは過去の歴史が教えてくれている。

その時誰が痛い目見るって、みんな知っているはずなのにね〜。

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